キッチンの部分名称解説と流し台とコンロ置き台の交換
キッチンには「流し台」「シンク」「コンロ置き台」「排水トラップ」など、普段何気なく使っていても名前が分かりにくい部分が数多くあります。水漏れや故障で業者へ相談するときも、部分名称を知っておくと状況を伝えやすくなります。今回は、キッチンの主な部分名と役割を分かりやすく解説するとともに、賃貸マンションで古くなった流し台とコンロ置き台を交換した施工事例をご紹介します。
キッチンの部分名称を解説
キッチンは、いくつもの設備や部品を組み合わせてつくられています。「シンクの交換をしたいと思っていたら、実際には流し台ごとの交換だった」というように、日常的な呼び方と設備としての名称が異なることもあります。ここでは、修理や交換の際によく使われるキッチンの部分名を順番に見ていきましょう。

流し台
シンクと、その下にある収納部分などが一体になった設備を「流し台」と呼びます。アパートや築年数の経ったマンションなどでは、流し台とコンロ置き台がそれぞれ独立しているキッチンも多く見られます。
「流し台」と「シンク」は同じ意味で使われることもありますが、正確にはシンクは水をためたり食器を洗ったりするくぼんだ部分だけを指します。流し台は、そのシンクや天板、収納部分などを含めた設備全体です。
コンロ台(コンロ置き台)
ガスコンロなどを置くための台です(ガス台と呼ぶこともあります)。流し台と分かれたタイプのキッチンでは、流し台より天板が低くなっていることがあります。市販の据え置き型コンロを上に置いて使用するためのスペースで、収納を備えた製品もあります。
蛇口(水栓)
シンクへ水やお湯を出す設備です。「蛇口」と呼ばれることが多いですが、設備の名称では「水栓」と表現されます。ハンドルを回すタイプや、レバーで水量や温度を調節するタイプなどがあります。
排水トラップ
シンクの排水口の下に取り付けられている部品です。内部に一定量の水をためることで、排水管から上がってくる臭いや害虫などが室内へ入りにくくする役割があります。シンク下を開けると、排水口の真下に取り付けられている大きめの部品が排水トラップです。
排水管
シンクから流れた水を建物の排水設備へ送る管です。排水トラップの先につながっており、キッチンによって管やホースなど形状が異なります。接続部分の緩みや部材の劣化などによって水漏れが起こる場合があります。
シンク
食器や調理器具を洗ったり、水を流したりするためのくぼんだ部分です。一般的にはステンレス製が多く使われていますが、人工大理石などでつくられた製品もあります。
ガス栓(ガスコック)
ガスコンロなどへガスを送るための接続部分です。ガスの供給を開閉する役割があり、壁や床などに設置されています。今回の施工写真にも、コンロ置き台の奥側にガス栓が確認できます。
バックガード、サイドガード
流し台やコンロ置き台の後ろ側、横側などに設けられる立ち上がり部分です。水や油汚れなどが周囲へ回り込みにくくする役割があります。製品や設置場所によって形状や名称が異なる場合があります。
水切り
流し台のシンク上にある壁と流し台の境目付近に設けられた板状の部分です。洗い物などで壁に飛び散った水滴が壁を伝って下へ流れてきた際に、水が床まで垂れるのを防ぎ、流し台側へ流す役割があります。キッチン用品の水切り(かごやラック)と同じ名称ですが、設備としての水切りは別のものです。流し台まわりへの水の回り込みを抑えるために設けられています。
ステンレスパネル
流し台やコンロ周辺の壁に取り付けられているステンレス製の板です。水や油が壁へ直接付着するのを防ぎ、汚れを拭き取りやすくするために使われています。今回の施工写真でも、流し台やコンロ置き台の奥から側面にかけてステンレスパネルが設けられています。
吊戸棚
キッチン上部の壁に取り付けられた収納棚です。食器や調理用品などを収納するために使われます。流し台やコンロ置き台とは別の設備なので、状態や設置条件によっては下側の設備だけを交換し、吊戸棚を残すこともできます。
換気扇
調理中に発生する煙や臭い、蒸気などを屋外へ排出するための設備です。「レンジフード」と同じ意味で使われることもありますが、厳密には少し異なります。
レンジフード(レンジフードカバー)
コンロの上に設置され、調理中の煙や臭いなどを集めて換気する設備です。内部に換気用のファンが組み込まれているタイプが一般的です。つまり「換気扇」は空気を排出するファンを指し、「レンジフード」はそのファンを含め、煙などを集める覆いまで含んだ設備を指すと考えると分かりやすいでしょう。外側の覆いをレンジフードカバーと呼ぶこともあります。
手元灯
シンクや調理スペースの手元を照らす照明です。吊戸棚の下などに設置されていることが多く、料理や洗い物をするときに作業する場所を明るくします。
このように、キッチンは一つの設備に見えても、それぞれ役割の異なる部分から構成されています。水漏れや不具合が起きた際は、「キッチンが壊れた」と伝えるだけでなく、「流し台の下から水が漏れている」「蛇口の根元が濡れている」など、場所を具体的に伝えると業者も状況を把握しやすくなります。
流し台とコンロ置き台の交換事例
ここからは、賃貸マンションで行った流し台とコンロ置き台の交換事例をご紹介します。
今回のご相談は、古くなったキッチンの流し台で水漏れが発生したことがきっかけでした。賃貸物件のオーナー様とご相談した結果、キッチン全体を取り替えるのではなく、下側に設置されている「流し台」と「コンロ置き台」を交換することになりました。

交換前のキッチンを見ると、右側にシンクを備えた流し台、左側にコンロを置くためのコンロ置き台があります。流し台の扉や収納部分には長年使用してきた様子が見られますが、今回の交換対象はあくまで流し台とコンロ置き台です。上部の吊戸棚など、そのほかの設備は交換していません。
このように、流し台とコンロ置き台が分かれているキッチンでは、設置状況や既存設備との組み合わせによって、必要な部分だけを交換できる場合があります。

まず、古い流し台とコンロ置き台を取り外します。写真では下側の設備が撤去され、壁面や床が見える状態になっています。床には排水管の接続部分も確認できます。
新しい流し台を設置する際は、単に同じくらいの大きさの商品を置けばよいわけではありません。設置できる幅や奥行きだけでなく、蛇口の位置、排水管の位置、ガス栓との位置関係なども確認する必要があります。
特に賃貸マンションでは、既存の配管や壁面をできるだけ活かして交換できれば、大がかりな工事を避けられる場合があります。一方、現在の設備と新しい商品の寸法が合わない場合や、配管の位置を変更する必要がある場合などは、追加の工事が必要になることもあります。

既存設備を撤去した後、新しい流し台とコンロ置き台を設置しました。交換前と同じく、右側が流し台、左側がコンロ置き台という配置です。
写真を見ると、上部の吊戸棚や壁面のステンレスパネルなどは残したまま、下側の設備が新しくなっていることが分かります。キッチン全体を取り替えるのではなく、必要な部分だけ交換することで、既存設備を活かしながら水漏れしていた流し台を新しくすることができました。

流し台を設置した後は、蛇口から実際に水を流して確認します。新しい設備を取り付けても、給水や排水の接続部分に問題があれば水漏れにつながるためです。
写真でも、蛇口からシンクへ水を流している様子が確認できます。水の流れや排水の状態、接続部分から水が漏れていないかなどを確認し、問題がなければ交換工事は完了です。

施工後は、流し台とコンロ置き台が新しくなりました。今回は吊戸棚などを交換していないため、キッチンをすべて入れ替えたわけではありません。
賃貸マンションでは、「古くなったからキッチンを全部交換する」という方法だけでなく、今回のように状態の悪い部分だけを新しくする方法を選べる場合があります。流し台やコンロ置き台が独立しているタイプ(セクショナルキッチン)であれば、部分ごとに交換できる可能性があります。
部分交換の大きなメリットは、まだ使える設備を残せることです。たとえば流し台から水漏れしていても、吊戸棚や換気扇などに問題がなければ、それらまで同時に交換する必要がない場合があります。工事する範囲を絞れるため、商品や施工条件によってはキッチン全体を交換するより費用を抑えられる可能性があります。
また、交換する設備が少なければ、工事の規模も比較的小さくできます。賃貸物件では退去後から次の入居までに修繕を行うことも多いため、どこまで交換する必要があるのかを確認し、予算とのバランスを考えることも大切です。
ただし、すべてのキッチンで流し台やコンロ置き台だけを交換できるとは限りません。シンクやコンロが一枚の天板でつながったシステムキッチンでは、今回のような方法が適さないこともあります。また、古い設備では現在販売されている商品の寸法が合わず、周囲の加工や配管工事が必要になるケースもあります。
交換費用についても、流し台やコンロ置き台の商品価格だけでは決まりません。既存設備の撤去、新しい設備の設置、給排水の接続、必要に応じた部材などによって変わるため、現場を確認したうえで業者へ見積もりを依頼するのがおすすめです。
株式会社くらしメンテでは、キッチンの水漏れ修理をはじめ、流し台やコンロ置き台などの交換についてもご相談を承っています。「流し台の下が濡れている」「キッチン全部を交換するほどではないけれど古さが気になる」「賃貸物件なので必要な部分だけ交換したい」といった場合も、現在の設備や水漏れの状態を確認したうえで対応方法をご案内します。
流し台だけ交換できるのか、キッチン全体を交換したほうがよいのか分からない場合も、まずは株式会社くらしメンテへお気軽にご相談ください。
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