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木造賃貸アパートでネズミがじゃばらホースをかじった水漏れトラブル
木造賃貸アパートでネズミがじゃばらホースをかじった水漏れトラブル

集合住宅で突如発生する天井からの漏水

賃貸物件を管理・運営する中で、最も対応を急がねばならないトラブルの一つが「上の階から下のお部屋への水漏れ」です。

今回、くらしメンテにご相談をくださったのは、集合住宅の運営を手がける物件の管理会社様からでした。

1階のお部屋に住む入居者様より「ユニットバスの天井から、ポタポタと絶え間なく水が滴り落ちてきている」という緊急の連絡が入り、慌てて現場へ駆けつけることとなったのです。

水漏れの現場となったのは、築30年程度が経過している2階建ての木造賃貸アパートでした。

経年変化による建物の歪みや配管の劣化が少しずつ懸念される時期ではありますが、天井からの漏水となると原因の特定が非常にデリケートになります。

2階の住人がお風呂を使ったタイミングで階下に漏れるのか、それとも給水管から常に吹き出しているのかによって被害の広がり方が大きく変わるためです。

現場に到着した段階では、確かに1階ユニットバスの天井の隙間や照明器具の周辺から水滴が落ちており、一刻も早い原因究明が求められる緊迫した状況でした。

【この記事はこんな方におすすめ】

  • 賃貸アパートを経営・管理しており、天井からの水漏れへの対処法を知りたい方
  • 木造住宅やアパートにおいて、動物による設備被害の実例を知りたい方
  • 天井裏の奥深くなど、物理的に配管交換が難しい場所の修理方法が気になる方
  • 建物への二次被害を防ぐための早期漏水調査や定期点検の重要性を理解したい方

天井裏と浴槽周辺を徹底的に探る原因調査

住まいの外からは見えない「天井の裏側」で起きている漏水を解決するためには、段階を踏んだ確実な調査手順が不可欠となります。

くらしメンテの技術スタッフがまず最初におこなったのは、1階のユニットバスに設置されている天井点検口からの内部確認です。

点検口から頭を入れ、高輝度のライトで天井裏の梁やコンクリート、配管のルートを一つずつ照射しながら、水滴が伝ってきた形跡(水跡)を逆探知していきます。

天井裏点検

しかし、水が滴っている真上を調査しても、そこは2階の浴室の床下に該当し、空間が狭すぎて肉眼で漏水部を直接捉えることまではできません。

そこで調査の焦点を2階の入居者様宅へと移し、許可をいただいた上で浴槽周辺の配管確認を本格的に実施いたしました。

2階の浴室で実際に水を流していただき、どの排水動作の時に1階へ水が落ちるのかを細かくテストします。

その結果、浴槽に溜めたお湯を抜く時や、洗い場でシャワーを使った時ではなく、浴槽の「ある特定の高さ」まで水位が上がった瞬間にだけ、階下へ水が漏れ出すという極めて限定的な漏水箇所特定にいたる経緯を突き止めました。

オーバーフロー排水を襲ったネズミの爪痕

限定的なタイミングでのみ漏水が起きる理由、それは浴槽に備わっている「オーバーフロー排水」の役割にありました。

オーバーフロー排水とは、お湯を溜めすぎて浴槽のフチから外へ溢れ出してしまうのを防ぐため、浴槽の上部に設けられている安全用の排水口のことです。

この穴に流れ込んだ水は、浴槽の裏側に隠された「オーバーフロー用じゃばらホース」を通って下層の排水管へと誘導されます。

スタッフが鏡やスコープを駆使してこのじゃばらホースの表面を精査したところ、驚くべきことに、ホースの側面に何かが激しく引っ掻いたような、あるいは噛みちぎったような生々しい穴があいているのが見つかりました。

これこそが、まさしくネズミにかじられた痕跡だったのです。

浴槽裏点検
じゃばらホースがネズミに齧られた跡

都市部・地方問わず、築年数が経った木造住宅やアパートの構造的な隙間では、寒さをしのぐためや食べ物を求めて侵入したネズミ等の小動物が配管被害を発生させることがあります。

彼らは前歯を削るために、柔らかい樹脂やじゃばら状のプラスチックホースを好んでかじる習性があり、今回それが原因となって完全な水漏れトラブルを引き起こしていました。

物理的障壁を乗り越える応急の補修技術

原因が特定できたためすぐに新しいホースへの交換作業に移りたいところでしたが、ここで非常に大きな物理的障壁に直面することになります。

今回の漏水箇所は、ユニットバスの壁の裏側かつ天井裏の完全なデッドスペースの奥深くに位置しており、通常の手順では手が届かない位置だったのです。

ハシゴを架けて点検口からアプローチしようにも、人間の腕の長さを遥かに超えた暗がりの奥であり、壁を大きく破壊してユニットバス全体を解体しない限り、じゃばらホースを根本から引き抜いて交換することは不可能な構造でした。

管理会社様とも協議し、入居者様が生活を続けながら最短で直す方法として、今回は排水ホース補修用テープを使用した応急修理を選択いたしました。

特殊な伸縮性と強力な防水密着性を持つ粘着テープを、長い工具の先端に固定して巧みに操り、ネズミにかじられたホースの穴を何重にも隙間なくテーピングして塞いでいきます。

補修完了後、改めて浴槽に水を大量に溜めてオーバーフロー穴へ流し、1階の天井裏へ水滴が1滴も落ちてこないことを入居者様・管理会社様と共にしっかり確認し、無事に施工を完了いたしました。

じゃばらホース補修後

資産価値を守るための早期発見と定期点検

今回の事例のように、ネズミ被害による漏水トラブルは、一般的な金属管や硬質プラスチック管だけでなく、柔軟性のある排水じゃばらホースにおいても突発的に発生します。

野生動物による食害は人間の予測を超えた場所で起きるため、外見から察知することは困難です。

だからこそ、天井からの漏水を発見した際には、単なる結露や一過性のものだろうと楽観視せず、できるだけ早い段階で専門業者へ調査を依頼することが何よりも重要になります。

水が木造アパートの柱や梁、壁の内部に長時間染み込み続けると、木材の腐食が急速に進むだけでなく、シロアリを呼び寄せる原因になったり、カビの大量発生による入居者様の健康被害に繋がったりします。

最悪の場合、建物の構造そのものの寿命を縮め、莫大な修繕費用が発生してアパートの資産価値を大きく毀損しかねません。

建物への致命的な被害拡大を未然に防ぎ、長期的に安定した賃貸経営を維持するためには、異変が起きたあとの迅速な早期対応はもちろんのこと、トラブルを未然に防ぐための定期点検の重要性を忘れてはなりません。

定期的に床下や天井裏、共有部の配管周りに不自然な隙間がないか、動物の糞や足跡がないかをプロの目でチェックし、必要に応じて防鼠(ぼうそ)対策を講じておくことが、結果的に一番のコスト削減に繋がります。

くらしメンテでは、突発的な水のトラブルへの緊急出張修理はもちろんのこと、オーナー様や管理会社様の大切な不動産を守るための総合的な配管調査や点検のご相談も承っております。

目に見えない場所の違和感や、原因不明の水漏れのサインを少しでも検知した際は、建物の傷みが深刻化してしまう前に、いつでもお気軽に土地と住まいの水回りのパートナーである「くらしメンテ」までご連絡ください。

プロの確かな技術で、速やかに安心をお届けいたします。

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